GeForce RTX 4090 モデル別 消費電力の適正値まとめ

グラボの消費電力にはモデルごとに適正値があるよ、ということを提唱する記事です。

PCパーツの電源ユニットで最も電力効率が高くなるのは負荷が50%のときと言われています。
グラボではVRMフェーズがGPU/VRAM別に実装されており、最も効率の高くなる電力を計算で求められます。

例えば「NVIDIA GeForce RTX 4090 Founders Edition」(RTX 4090 FE)では下記で適正値を求められます。
※RTX 4090のリファレンスモデル=RTX 4090 FEです。これ以外はオリファン(オリジナルファン)モデルと呼ばれます

いきなり長くなりましたが、RTX 4090のリファレンスモデルは448.375Wが計算上の適正値です。
これに対し、GPU-Zでの実測値は444.8W(GPUは最大375.6W、VRAMは最大72.7W)です。

GPU-ZのSensorsセンサーの意味電力1(※1)電力2(※2)電力3(※3)
Board Power Draw全体の消費電力435.6W430.3W444.8W
GPU Chip Power DrawGPUの消費電力357W356.1W375.6W
MVDDC Power DrawVRAMの消費電力70.4W72.7W68.3W
NVIDIA GeForce RTX 4090 Founders Edition Review - Page 8 of 9 - The FPS Review
※1 ゲーム:Cyberpunk 2077、ディスプレイ:4K、設定:Psycho Ray Tracing
※2 ゲーム:Dying Light 2、ディスプレイ:4K、設定:Ultra Ray Tracing
※3 ゲーム:Metro Exodus Enhanced、ディスプレイ:4K、設定:Extreme Ultra Ray Tracing

計算上の適正値と実測値がほぼ等しい結果になりました。

RTX 4090の公称定格値はTGP450Wなので、スペックとも近しい値であることが分かります。
各メーカーが出すオリファンモデルのグラフィックボードはNVIDIAが直接リリースするリファレンスモデルをベースに作っているので、NVIDIAとしてはこれがお手本の(行儀がよい)設計であるわけです。

目次

モデル別電力効率まとめ

「消費電力」と「最高効率電力」は近しいほど好ましいです。
最大負荷時の電力効率が良くなるように、電力制限やOCをする際は最高効率電力に近づけましょう。
無理に近づける必要はありません。仮に電力効率が悪くてもメーカーの仕様内なら正常に動作します。あくまで参考値です。

モデル別電力効率 ※横スクロール可能

スクロールできます
型番ブーストクロック
(MHz)
消費電力
(標準-最大)
最高効率電力
(適正電力値)
VRMフェーズ数
(GPU+VRAM)
MOSFETs電流容量
(GPU+VRAM)
最高変換効率時の電力
(GPU+VRAM)
[参考] VRMフェーズの負荷
(標準-最大)
[参考] MOSFETの型番
(GPU+VRAM)
参考資料備考
NVIDIA RTX 4090 Founders Edition定格 ※OC時2,520450W-600W448.375W20+31400A+210A367.500W+70.875W22.50W-30.00WMP86957+MP86957NotebookCheck.net
ASUS TUF Gaming GeForce RTX 4090 OC Edition2,565 ※OC時2,595450W-600W408.250W18+41260A+200A330.750W+67.500W25.00W-33.33WTDA21570+SiC639KitGuru非OC版は標準クロックが定格、ブーストクロックが2,550 MHz
ASUS ROG Strix GeForce RTX 4090 OC Edition2,610 ※OC時2,640500W-600W545.500W24+41680A+280A441.000W+94.500W20.83W-25.00WFDMF3170+FDMF3170TechPowerUp同上
Gainward GeForce RTX 4090 Phantom定格450W固定270.625W16+3800A+150A210.000W+50.625W28.13WNCP302150+NCP302150公式データシートHWConfigPCIe 8ピンコネクタ×3なので450Wだと分かる。GS版は最大500W
GIGABYTE RTX 4090 WINDFORCE定格450W固定261.250W14+4700A+200A183.750W+67.500W32.14WSiC653A+SiC653AProfesional Review
GIGABYTE RTX 4090 GAMING OC2,535450W-600W340.000W20+41000A+200A262.500W+67.500W22.50W-30.00WSiC653A+SiC653ATechPowerUp
GIGABYTE AORUS RTX 4090 MASTER2,550450W-600W392.500W24+41200A+200A315.000W+67.500W18.75W-25.00WSiC653A+SiC653A超能网水冷版(XTREME WATERFORCE)も同じ?
Inno3D GeForce RTX 4090 iChill X3 OC2,580450W固定267.8125W14+3770A+165A202.125W+55.6875W32.14WAOZ5311NQI+AOZ5311NQIKitGuru
Inno3D GeForce RTX 4090 iChill Black2,580450W固定267.8125W14+3770A+165A202.125W+55.6875W32.14WAOZ5311NQI+AOZ5311NQI公式データシートHWConfig簡易水冷
Inno3D GeForce RTX 4090 iChill Frostbite2,580450W固定267.8125W14+3770A+165A202.125W+55.6875W32.14WAOZ5311NQI+AOZ5311NQIHWConfig本格水冷
KFA2/GALAX GeForce RTX 4090 SG (1-Click OC)2,580 ※OC時2,595450W-510W313.750W18+4900A+200A236.250W+67.500W25.00W-28.33WNCP302150+NCP302150El Chapuzas InformáticoNotebookCheck.net1つ目の参考資料は22+2になっているが18+4の誤りと思われる
MSI RTX 4090 Gaming X Trio2,595 ※OC時2,610450W-480W313.750W18+4900A+200A236.250W+67.500W25.00W-26.67WNCP303151A+NCP303151ATechPowerUp
MSI RTX 4090 Suprim X2,625 ※OC時2,640450W-520W582.250W26+41820A+280A477.750W+94.500W18.46W-20.00WMP86957+MP86957TechPowerUpGaming mode時は480W-520W
MSI RTX 4090 Suprim Liquid X2,625 ※OC時2,640480W-530W582.250W26+41820A+280A477.750W+94.500W18.46W-20.38WMP86957+MP86957TechPowerUp水冷モデル
ZOTAC RTX 4090 AMP Extreme AIRO2,580450W-495W430.750W24+41320A+220A346.500W+74.250W約18.75W-約20.63WAOZ5311NQI+AOZ5311NQI-03TechPowerUpなおZOTAC RTX 4090 Trinity OCは14+4。MOSFETも同じ?
Palit GeForce RTX 4090 GameRock OC2,610450W-500W270.625W16+3800A+150A210.000W+50.625W28.13WNCP302150+NCP302150自作とゲームと趣味の日々TechPowerUp
Colorful GeForce RTX 4090 Vulcan OC-V定格450W-480W430.750W24+41320A+220A346.500W+74.250W約18.75W-約20.63WAOZ5311NQI-03+AOZ5311NQI-03TechPowerUp
  1. 「最高効率電力(適正電力値)」の計算式は「最高変換効率時の電力のGPU+VRAM+10W」です。
     最後の10WはグラフィックボードのファンやLEDなどを概算した電力です。
     これらの電力はVRMフェーズの担当分とは別に消費されるため、10Wを足して実消費電力に近づけています。
  2. NVIDIA謹製のリファレンスモデル(NVIDIA RTX 4090 Founders Edition、通称RTX 4090 FE)はデフォルトの運用が一番おすすめです。標準の最大負荷時の電力が最高効率になるように設計されています。
  3. ベースクロックはいずれも2,235 MHzで固定です。製品による違いはありません。
  4. ブーストクロックの定格は2,520 MHzです。製品ごとに仕様が異なります。
  5. 消費電力の最大は設定で引き上げられる限界値です。製品によっては変えられないこと(固定)もあります。
  6. 記載がないモデルは執筆時にネット上にデータがなかったためです。気になる場合は調べてみてください。

リファレンス型モデル

メリット

  • リファレンスに近いVRM性能

デメリット

  • 特になし

リファレンスに近いVRMフェーズ仕様のモデルです。

  • 【適正408.250W / VRMフェーズ18+4】ASUS TUF Gaming GeForce RTX 4090 OC Edition
  • 【適正392.500W / VRMフェーズ24+4】GIGABYTE AORUS RTX 4090 MASTER
  • 【適正430.750W / VRMフェーズ24+4】ZOTAC RTX 4090 AMP Extreme AIRO
  • 【適正430.750W / VRMフェーズ24+4】Colorful GeForce RTX 4090 Vulcan OC-V

いずれも各メーカーの上位モデルである中、なんとASUSだけは下位モデルです。
下位モデルでもVRMフェーズが豊富なASUSならどのモデルを買っても問題ありません。
個人的にはASUSかZOTACの2択です。
※ZOTACは分解しても元に戻せば保証を受けられる唯一のグラボメーカーです。グラボメーカーの中では安価でもあります

電力制限もOCもしない、負荷をかける時はかけるけど酷使はしない。
そういう普通の使い方なら最も無難な選択肢だと思います。

電力制限(Power Limit)向きモデル

メリット

  • 他モデルよりも安価
  • 低負荷時の電力効率が高い

デメリット

  • 高負荷時の安定性が低い
  • OCには不向き ※そもそもOC不可のモデルもある

リファレンスよりも特にVRMフェーズの性能が低いモデルです。

  • 【適正270.625W / VRMフェーズ16+3】Gainward GeForce RTX 4090 Phantom
  • 【適正261.250W / VRMフェーズ14+4】GIGABYTE RTX 4090 WINDFORCE
  • 【適正267.8125W / VRMフェーズ14+3】Inno3D GeForce RTX 4090 iChill X3 OC ※水冷版も含む
  • 【適正270.625W / VRMフェーズ16+3】Palit GeForce RTX 4090 GameRock OC

追記:ZOTACのTrinityもこのリストに載るくらいの性能でしょう。VRMフェーズ数は14+3で、MOSFETも恐らく上位モデルのAMP Extremeと同じだろうと思います

万人にはおすすめできませんが、コストカットしているので比較的安価であることがメリットです。
また低電力時の電力効率が高いので、電力制限をすればより安定して使えます。

ただし、高負荷に対する耐性は低いです。
負荷の高い状態が長時間持続するような使い方には不向きでしょう。
RTX 4090は電力制限を行ってもほぼ性能が下がらないので、電力制限向きと言えます。

コストを抑えたい、かつ、ワットパフォーマンス重視なら良い選択肢です。
RTX 4090はPL60%まで電力制限してもほとんど性能が落ちないことが分かっています。
定格450WでPL60%ならちょうど270Wになるので、電力制限することを前提に作られているような邪推すらしてしまいます。4090がたまたまそういう性質なだけで、そんなことはないのだと思いますが

OC(Overclock)向きモデル

メリット

  • 安定性が高い
  • 高負荷時の電力効率が高い

デメリット

  • 他モデルよりも高価
  • 電力制限には不向き

リファレンスよりもかなり高性能なVRMフェーズ仕様のモデルです。
安定稼働を求める方におすすめです。

  • 【適正545.500W / VRMフェーズ24+4】ASUS ROG Strix GeForce RTX 4090 OC Edition
  • 【適正582.250W / VRMフェーズ26+4】MSI RTX 4090 Suprim X ※水冷版のSuprim Liquid Xも同様

OC前提のVRMフェーズであり、無茶をしても他より故障しにくいでしょう。
重いゲーム、動画編集、AI用途等で長時間酷使する予定があればおすすめです。

ASUSとMSIはどちらも有名なマザーボードメーカーです。
他のメーカーよりも信頼感があります。
VRMフェーズが多いという安心感もあるので、そういったところにも価値がある製品だと思います。

精密機器では瞬間的に電圧が変わったり電力を大きく消費することがあります。
グラフィックボードも例外ではないというか、PCパーツの中で最も消費電力が多いパーツなのでむしろ最たるものです。
VRMフェーズの数や性能が高いと供給する電圧が安定する(=電圧の変動に強くなる)ため、安定した稼働に繋がります。
OCしないとしても、OC向きモデルは安定を求める方にもおすすめできます。

OC向きモデルは電力制限に不向き?

ここから先はちょっと難しい話です。私はこれといった正解を出していません。
興味があれば読んでみてください。

消費電力が適正から離れると電力効率が悪くなります。
OC向きモデルはあまり負荷をかけない使い方や電力制限に不向き、ということになります。

もしそれが正しいとするならば、適正電力値が低いモデルの方がアイドル時消費電力が低くなるはずです。
実際のところはどうなのでしょうか?

消費電力の実測値から見たとき

他モデルと比較するとそうでもないことが分かります。
VRM性能が低い「Palit GeForce RTX 4090 GameRock OC」と比較してみましょう。

使用状況RTX 4090 FE
適正448.375W
Palit GameRock
適正270.625W
MSI Suprim X
適正582.250W
ASUS ROG Strix
適正545.500W
Idle21W (-36%)33W (±0%)38W (+15%)24W (-27%)
Multi-Monitor29W (-34%)44W (±0%)48W (+9%)41W (-7%)
Video Playback26W (-37%)41W (±0%)48W (+17%)37W (-10%)
V-Sync 60 Hz76W (-11%)85W (±0%)90W (+6%)80W (-6%)
Gaming346W (-8%)378W (±0%)362W (-4%)360W (-5%)
Maximum468W (+2%)461W (±0%)471W (+2%)517W (+12%)
Spikes 20 ms499W (-7%)535W (±0%)505W (-6%)547W (+2%)
参考サイト:TechPowerUp
Palit GameRock=Palit GeForce RTX 4090 GameRock OC
ASUS ROG Strix=ASUS GeForce RTX 4090 STRIX OC
MSI Suprim X=MSI GeForce RTX 4090 Suprim X

一番左のリファレンスモデルは参考値です。ぱっと見大勝利ですが惑わされないでください。
リファレンスモデルはファンが2基しかなく筐体も小さいモデルです。
そういったところにリソースを割いていないこともあってこの結果なのではないかと思います。

PalitとMSIのモデルを比較すると、概ね消費電力が低い時はPalitが有利、高い時はMSIが有利です。
じゃあMSIよりも適正消費電力が高いASUSの方はさらに特徴が強く出るのかな? と思いきや、なぜかASUSはそうではありません
アイドル時消費電力に至ってはリファレンスモデルに迫るほど優秀です。
※「Maximum」のケースは全体的に誤差かな?と思っているのですが、こっちはなぜかASUSだけが高いんですよね。なんでだろう……

ASUSが優秀なのか否かは分かりませんが、1つ言えるのは「適正電力値が同値であったと仮定しても、製品が違えば消費電力が違う」ということです。
基板設計の違いかもしれませんし、ブーストクロックや冷却性能の違いによるものかもしれません。
VRMフェーズだけでは決まらないということですね。

ただASUS GeForce RTX 4090 STRIX OCでPL60%にすると不具合が発生した方がいらっしゃったので、適正電力高めのモデルが電力制限に不向きというのは間違っていないような気がします。

やっぱり「その製品についてピンポイントで知りたければ自分で調べて判断する」しかありません。
自分が購入したモデルの適正電力値は知っておいた方が長持ちしやすいと思いますので、グラボのVRMフェーズはそういう見方をした方がよさそうです。

VRMフェーズのスペックから見たとき

原点に戻って計算上はどうなのか検証してみます。
まず、VRMフェーズにはMOSFETがあり、これには変換効率という概念があります。

MOSFETの変換効率と電力損失 ※イメージ
Excelで適当に作ったグラフです。よく見ると汚いですがご勘弁ください。
MP86957のデータシートとか他のMOSFET関連の資料を見る限りでは大体こんな感じなので概ね合っていると思います(なおどちらのソースも横軸がアンペア表記になっているため、私が作成した画像では負荷率に直しています)

MOSFET一つ辺りの負荷率が25%なら変換効率は概ね95%です。
負荷率10%で91%、負荷率5%で82%くらいに落ちてしまうイメージです。
※MOSFETが高性能だともう少し変換効率が良くなりますが、概ねこれくらいである模様

電力制限するとして、PL60%の時にはどれくらいの電力を損失してしまうのか?
試しに計算してみましょう。

  1. RTX 4090の定格は450Wなので、PL60%にすると270W
  2. 適正電力時のMOSFET負荷率は25%の計算としている(記事冒頭で述べた通り)
  3. つまりPL60%制限時に最大負荷をかけた時のMOSFET負荷率は
    「MSI RTX 4090 Suprim X」なら270W÷(582.250W×4)=約12%
    ※「ASUS ROG Strix GeForce RTX 4090 OC Edition」の場合も約12%
  4. MOSFET負荷率が12%のときの変換効率は約93%
  5. 消費電力270W時に損失する電力は270W×(100-93)%=18.9W

ちなみにMOSFET負荷率が5%のときの実際の電力損失は下記になります。

  1. MOSFET負荷率が5%となるときの消費電力は
    「MSI RTX 4090 Suprim X」なら(582.250W×4)×5%=116.45W
    「ASUS ROG Strix GeForce RTX 4090 OC Edition」なら(545.500W×4)×5%=109.1W
  2. MOSFET負荷率が5%のときの変換効率は約82%
  3. 消費電力116.45W時に損失する電力は116.45W×(100-82)%=20.961W
    消費電力109.1W時に損失する電力は109.1W×(100-82)%=19.638W

概ね270W以下だとOC向けモデルは20Wくらい無駄な電力を使うイメージです。
あくまで計算上ですが、電力制限向きモデルなら損失分がその半分の10Wくらいで済みます。

低負荷時の10Wの差をどう見るか、ということになります。
個人的には上位モデルを買える方なら気にならない差と思います。

記事を書いた経緯

執筆時点、私はRTX 4090どころがグラフィックボードすら所有していません。
初めてPCを所有した中学生から今の今まで、ずっとオンボードでやってきました。
CG制作、PCゲームプレイ/制作、ビットコイン採掘等、グラボが必要なものをやっていないからです。
グラボがあったら良かったなと思うのはBlenderで1個CGを作った時と、字幕を付ける程度の動画編集くらい……

AIが個人用にも進出してきている今、エンジニアが持つ環境がグラボレスなのは損失な気がしています。
初めて「グラボ欲しいな」と思ったのでちょっと調べました。

グラボって各メーカーが色んなモデル出してるじゃないですか?
正直差が分からなかったんですよね。
色々調べた結果、差があるのはファン性能、保証制度、VRM性能であることを知りました。

このうちファン性能と保証制度は公開情報なので調べれば分かります。
※厳密にはファン性能は第三者が検証しないと分からないんですが、ファンが2つしかないとか3つあるとかは見た目で分かりますよね。ある程度予測はできるはずです。

そうです、VRM性能は非公開なんです。
第三者が自費で買ったり貸与されたものを分解して、基板をガン見してようやく分かることなのです。

RTX4090 FEのVRMフェーズ数
これがRTX 4090 FE(リファレンス)の基板です。色付きの枠線は私が付けました。
青枠がGPUチップ用のVRMフェーズ、オレンジ枠がVRAMチップ用のVRMフェーズです。
これで20+3なのが分かるんですが、これを自分で確認してから購入する方は非常にまれだと思います。

グラボはゴリゴリの精密機器なので素人が分解すれば壊れます。
RTX 4090って30万とかするんですよね。そんなの怖くて自分で確認なんてできません。
しかも今後出るとされるRTX 5090は多分40万とかするわけです。正気か?

なぜ公開されていないのか、NVIDIAやAMDが統制をかけているのか。
それともオリファンモデルを出しているメーカー側の都合なのか……
事情は分かりませんが、消費者目線だと差が分からなくて正直何買っても変わらんやん状態です。
実際にベンチマークを取らなければ分からないことは仕方ありませんけどね

マザーボードのVRMフェーズも概ね同じノリです。
マザボを買う時にまず見るのは規格や機能面(Wi-Fi等)だったりしますし、基板が見える製品なのでグラボほど深刻ではありません。

VRM性能はメーカー側が公開するべきだと思います。
公開さえすればあとは第三者がこんな感じで勝手に分析して、匿名掲示板やSNSであーでもないこーでもないと議論するでしょう。

そのうちそうなることを祈ってこのページを公開しました。
私の理論や計算式が正しいか分かりませんが、参考にしていただければ幸いです。

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